はじめに

 修行のため,と飛び込んだ医化学第II講座は文字通り修行で,無事に務めを終えたのが1986年。荒行だったが,比叡山延暦寺の千日回峯行ほどではないからまだまだだ。

 ただ,終わってみるとそのころの先生のひとことひとことを今でも何かにつけて思い出す。そのようなエピソードを集めたのがこのシリーズである。

 同窓諸兄のなかにはそれぞれの理由で,この頃のことを語りたがらない方も多い。私は,私の知る範囲で,又聞きも含めてあえて記録に残しておきたいと思った。