つくばマラソン轟沈日記2007

Last updated: 11/3/2008

『つくばマラソン轟沈日記2007』 

高井俊行

 昨年のつくばで初フルに挑戦し,実にいろいろな課題が見つかって…と言っても一番の問題はスタミナが全然無いことに我ながら愕然とし,一夜漬けならぬ2ヶ月漬けの持久系トレーニングをしました.そうして臨んだ東京マラソンでは走る前から折からの凍えるような寒さと雨で既に戦意が上がらず,20km過ぎには早くも脚は終了,動かない脚を引きずりながらのエネ切れの体にはそのあとの22kmが長くつらい道のりでした.

 今年のつくばに向けて,夏過ぎからインターバルトレーニングとLSDランの練習を教科書どおりに組み立てていきました.そうして10月上旬の松島ハーフで自己ベスト,下旬の仙台市民10kmでも意外に好タイムでベストが出たので今年は行けそうだと欲をかいたのが間違いだったかも知れません.ちょうどその頃から日頃のトレーニング中に気になっていた左太腿付け根の痛みが増してしまい,皆様のアドバイスも頂き,もし悪化させてスタート地点に立てないぐらいならいっそ完全休養して腿痛を治してしまうとことにして1週間ほどのオフを2回ぐらい入れました.つくばに向けてスピードと持久力を養成する大事な1ヶ月間に思うような練習が積めていなかったのも良くなかったのでしょう.

 そうこうしているうちに腿痛もほぼ完治し,レース2週間前の調整期間に入ったので調子を確かめるべく短めのペース走を入れてみたところ,ハーフの距離で十分に以前のペースで走れたので結構安心して当日を迎えました.目指すタイムは3時間10分切り,キロ4.30,5kmラップは22.30でずっと押して行く作戦です.

 当日は快晴,9:30のスタート時には無風,気温10℃ぐらい,湿度は低く絶好のコンディションです.スタート直後の筑波大周回コースは昨年も混み合ってペースが上がらない区間ですから無理はしません.コースの内々をややゆっくり目のペースで進みます.

 5kmのラップは23.25,まずまずでしょうか.当たり前ですが脚は軽いです.心配していた左腿付け根は幸いだいじょうぶです.

 10kmのラップが22.23でやや早いぐらいのペースです.6kmあたりから幹線道路に出て軽い登りのコースですから無理はしません.このあたりまではまだだいじょうぶです.

 15kmのラップは22.52,これは登りの疲れが出始めたからでしょうか.まだ空腹ではありませんが後に備えてエイドステーションのバナナを1切れ戴きます.

 20kmで23.11,ちょっと疲れが自覚され始めました.平坦路のはずですが,前を行く果てしないランナーの列がずっと登って行っているような錯覚さえします.折り返し地点には知り合いが応援に来てくれていました.元気に手を振って応えます.上半身は余裕なのですが,このころには意識して頑張らないと脚が後ろへ蹴れません.

 25kmで23.17,かなり頑張り始めているのにこれです.昨年もちょうど25kmから30kmへの道のりで撃沈していますので要注意区間なのですが,ああ,今年もなのかな…といやな予感でいっぱいです.

 30kmで26.26,これは血糖値が下がっただの呼吸が苦しいとかのことではありません.脚だけに乳酸が充満し,棒に近い感覚で,脳からの命令が脚に無視されます.これまでのトレーニングはいったい何だったのかと哀しい気分です.これまで2回のマラソン同様,あと12kmの道のりが途方もなく長く感じられます.

 35kmでのラップは34.33.ここの給水地点までが長くつらいものになりました.途中でまずは左ハムストリングが2回,次は順序よく右のハムが1回痙攣です.その都度コース脇でストレッチして凌ぎます. 35km過ぎからは給水効果なのか,痙攣は治まりましたがペースはもう上がりません.残り7.195kmに43分27秒もかかってしまい,フィニッシュは3時間39分33秒,昨年のタイムを6分程度上回りましたが自分の実力を思い知ることになりました.

 前2回のマラソンに引き続き,判で押したように同じ駄目パターンにハマってしまいました.何度やっても学習効果がありません.ただ,今回の目標タイムは本気で行けると思ったから設定したのであって,少々無理があったとは言え前半から積極的に目標ペースを刻むレースをしたことはこれからにつながると思っています.今後は限られた時間内にもっとスタミナに有効なトレーニングをするべく,練習方法を考え直し,目標タイムも慎重に検討して,東京マラソンでいい結果を残すべく今から対策を練っていきます.故障中に頂いた皆様のアドバイスに感謝します. 

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