特別講演会「人工心臓・再生医療統合治療」

“人工心臓・再生医療統合治療”講演会


 近年、人工心臓の臨床応用においては、植込み型左室補助人工心臓の臨床治験が終了し、製造販売承認を待つばかりとなっており、来年度には保険償還が行われる見込みとなっております。対象患者は時間と共に増加していくことが予想されます。一方では、再生医療の心臓病への応用がSystemic Reviewがされる程に、数多く行われており、その安全性・有効性が証明されつつあります。この2つの治療体系が車の両輪が如くに協調することで、より良い治療が実現できる可能性があると考えております。

 しかしながら、人工臓器と再生医療の研究者が互いに交流する場はほとんどなく、それ故に相手方の研究には疎いのが現状ではないかと思います。重症心不全という対象に対しても、例外ではないと思います。昨今は、Translational Researchということがしきりに多くの場で語られるようになりましたが、学際領域を扱うようなプロトコールはほとんどありません。

 日本人工臓器学会は、世界の人工心臓開発をリードしてきた学会であり、数多くの優秀な研究者が集う場であります。その場において、再生医療の現況を語り討論をすることは、今後の新しい治療戦略を形作る上において、極めて有益な企画であると考えます。今回は、厚生労働省の担当官の田邊先生より再生医療を行う上においての指針を、ヒト幹細胞治療指針に合致したプロトコールを既に実施されている大阪大学の澤先生より実施例の報告を頂き、人工心臓の研究者の方々に新しい領域を提示できればと考えております。

 なお、ささやかではありますがランチョンという形式でお昼のお弁当を用意いたしております。ご多忙とは存じますが、皆様のご参加・ご討論を頂くことで、より実りの多い講演会にさせて頂ければと、お誘いを申し上げる次第です。

謹白

共催:第48回日本人工臓器学会・東京大学重症心不全治療開発講座

プログラム

日時: 平成22年11月18日 12:00 ~ 13:00
場所: 仙台国際センター C会場:橘

講演 1 

「ヒト幹細胞を用いる臨床研究に関する指針」の現状
田邊裕貴
厚生労働省医政局研究開発振興課ヒト幹細胞臨床研究対策専門官

講演 2 

「重症心不全治療のみらい」
澤 芳樹
大阪大学大学院医学系研究科外科学心臓血管外科